犬はおもちゃを「見た目」でなく「遊び方」で覚えていた

白柴がうさぎのぬいぐるみをくわえてリビングに立っている

うちの豆柴には、絶対に手放さないおもちゃがある。FADのうさぎのぬいぐるみだ。

先にポイントだけ。2025年にハンガリーの大学が発表した研究で、犬はおもちゃを「見た目」ではなく「遊び方」で分類していることがわかった。

つまり、形や色が全然違っても「振り回すやつ」「投げてもらうやつ」とカテゴリ分けしているらしい。うちの豆柴を見ていると、ものすごく納得する話だった。

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うさぎのぬいぐるみだけ、なぜか壊れない

うちの豆柴は基本的におもちゃを破壊する生き物だ。ボールは噛みちぎる。やわらかいぬいぐるみは中身を引きずり出す。

一度なんか、ぬいぐるみの中の部品を食べそうになって、口から直前で取り上げたことがある。あのときは心臓が止まるかと思った。

なのに、FADのうさぎのぬいぐるみだけはもう何ヶ月も無事に生き残っている。スクイーカーが入っていて、振り回すとキュッキュ鳴る。この子に対してだけ、破壊モードのスイッチが入らない。

振り回す。くわえて持ってくる。投げると持ってくる。

5回くらいで「もういいかな」みたいな顔をして飽きるんだけど、翌朝にはまたうさぎをくわえてトコトコ歩いている。

新しいおもちゃを見せるとすぐ飛びつくくせに、結局戻ってくるのはいつもうさぎのところだ。

おもちゃの攻防戦は「買ったおもちゃを秒で破壊する柴犬との攻防戦」にも書いたけど、あの記事を書いたときは「なぜうさぎだけ壊さないのか」がわからなかった。今回の研究を読んで、ちょっと謎が解けた気がする。

犬はおもちゃを「振り回すやつ」「投げるやつ」で覚えている

2025年9月、ハンガリーのエトヴェシュ・ロラーンド大学の研究チームが、学術誌Current Biologyに興味深い論文を発表した。

実験の対象になったのは「GWL(Gifted Word Learner)」と呼ばれる犬たち。おもちゃの名前をたくさん覚えられる、いわば「言葉の天才犬」だ。

やったことはシンプル。見た目がまったく違うおもちゃを「pull(引っ張る)」と「fetch(取ってくる)」の2グループに分けて、1週間遊ばせた。

で、1週間後にテスト。初めて見るおもちゃを並べて「pullを持ってきて」と指示する。

結果、犬たちはちゃんと「引っ張るやつ」を選べた。正答率は約66%。ランダムなら12.5%しか当たらないところを、3回に2回は正解している。見た目が全然違うのに、だ。

ただしこの実験、あくまでGWL犬という特別な才能を持つ犬が対象。すべての犬に当てはまるかはまだわかっていない。

それでも研究チームは、程度の差はあっても多くの犬が似たような分類をしている可能性があると言っている。犬はおもちゃの色や形ではなく、「それで何をして遊ぶか」で覚えている。飼い主として、ものすごく腑に落ちる話だった。

うちの豆柴のおもちゃで「遊び方分類」を検証してみた

この研究を知ってから、うちの豆柴のおもちゃへの接し方を観察してみた。

おもちゃ 遊び方 結末
やわらかいボール 噛む → 噛みちぎる 数分で破壊
ゴムのおもちゃ 噛む → 食いちぎる 即日リタイア
FADうさぎぬいぐるみ 振り回す → くわえて運ぶ → 投げると持ってくる 何ヶ月も現役

気づいただろうか。壊されるおもちゃは全部「噛む」から始まっている。でもうさぎだけは「振り回す」から始まる。

遊び方のカテゴリが、そもそも違うのだ。

研究の言葉を借りるなら、うちの豆柴にとってうさぎは「噛むやつ」ではなく「振り回すやつ」。だから破壊対象にならない。

もちろんこれはうちの豆柴1匹の観察だから、科学的に証明されたわけじゃない。でも、妙に辻褄が合う。

犬が「同じおもちゃがいい」と思う理由

うちの豆柴は新しいおもちゃにすぐ飛びつく。目がキラッと光って、テンションが一気に上がる。でも3日もすると飽きて、結局うさぎのところに戻っていく。

これも研究の視点で考えると納得がいく。

新しいおもちゃは「これ何するやつだろう?」と探索する対象。でもうさぎは「振り回すやつ」とカテゴリが確定しているから、迷わなくていい。安心して遊べる。

人間が新しいレストランより行きつけの店を選ぶのと、ちょっと似ているかもしれない。

犬のこういう「遊ぼう!」のサインは「柴犬のプレイバウが可愛すぎる」でも書いたけど、プレイバウするときも大体うさぎが近くにある。遊びの誘いとお気に入りおもちゃはセットなんだろう。

まとめ|おもちゃ選びは「何をして遊ぶか」で考える

今回の研究でわかったのは、犬にとっておもちゃの価値は見た目じゃないということ。

大事なのは「そのおもちゃで何をするか」。振り回す、引っ張る、投げてもらう。犬は遊び方のカテゴリで覚えているから、見た目が全然違っても同じように遊べるし、遊び方がフィットしたおもちゃは長く愛される。

次におもちゃを買うときは、色やデザインより「このおもちゃでどう遊ぶか」を考えてみるといいかもしれない。噛むのが好きな子には噛み応えのあるもの、振り回すのが好きな子には軽くてくわえやすいもの。

うちの豆柴とうさぎの関係を見ていると、ちょっとだけ犬の頭の中が覗けた気がする。

……と言いつつ、結局うちの豆柴はうさぎしか選ばないんだけど。

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この記事を書いた人

3歳の柴犬オーナー歴。愛犬を溺愛中。柴犬との暮らしで感じるリアルな「あるある」と、飼い主目線で調べた役立つ情報を発信します。モットーは「柴犬のことは柴犬オーナーが一番わかる」。

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