賃貸で柴犬を飼うとこうなる|友人のリアル事件簿

賃貸マンションのリビングでお座りする赤柴

先日、友人から「賃貸マンションで柴犬を飼い始めた」と連絡がきました。ペット可物件を何十件もチェックして、ようやく見つけた部屋で柴犬との新生活をスタートしたとのこと。それから数ヶ月、遊びに行くたびに聞かされる”事件簿”が面白すぎるのでここにまとめます。

先に要点だけ。賃貸で柴犬を飼うなら「中型犬可の物件を粘り強く探す」「入居初日に床と壁を保護する」「換毛期のエアコンフィルター掃除は月1必須」「ご近所への挨拶は最初にやっておく」、この4つを押さえておけばだいぶ違います。

柴犬オーナーとしては「あー、わかるわかる」の連続なんですが、賃貸ならではの苦労もあって、これから賃貸で柴犬を迎えたい方にはかなり参考になるはずです。

目次

物件探し編——「中型犬可」の4文字が遠い

友人いわく、最初の壁は物件探しだったそうです。ペット可物件は増えてきたとはいえ、よく見ると「小型犬1頭まで」の但し書き。柴犬はJKC(ジャパンケネルクラブ)の犬種標準ではオス体高約39.5cm・メス約36.5cmで、体重はオス9〜11kg、メス7〜9kgが目安。JKCの分類では「中型」に区分されています。ただし不動産業界には統一基準がなく、物件ごとに「小型犬=10kg以下」「中型犬=25kg以下」など独自のラインを引いているのが実情。柴犬はちょうどその境界線上にいるので、候補が一気に減ります。

不動産屋さんに「柴犬なんですけど」と伝えたら「柴犬は……微妙なラインですね」と言われたそうで、あの独特の間が目に浮かびます。体重を聞かれて「9kgです」と答えたら通ったけど、「10kg超えたらどうしよう」と今でもヒヤヒヤしているらしい。

友人が物件選びで確認したポイントはこちら。

チェック項目 友人の実体験
飼育可能サイズ 「中型犬まで可」を見つけるまで30件以上閲覧
頭数制限 1頭までの物件がほとんど。多頭飼いは要事前相談
敷金の上乗せ ペット飼育で敷金+1ヶ月。覚悟の上で契約
共用部ルール エレベーターは抱っこ必須。これが後に筋トレになる
周辺環境 徒歩5分に公園がある物件に絞った

間取りは1LDK以上がおすすめだと友人も力説していました。柴犬には独特の柴距離があって、「飼い主の近くにはいたいけど、べったりは勘弁」というスタンス。ケージを置いても、飼い主がくつろぐスペースとの間に”ほどよい距離”が取れる広さがあると、お互いストレスが減るそうです。うちの豆柴も絶妙な距離感を保ってくるので、よくわかります。

柴犬の性格や基本的な飼い方については柴犬を飼う前に知りたかった5つのことにまとめているので、検討中の方はぜひ。

入居初日——柴ダッシュで床に最初の爪痕

鍵をもらって荷ほどきをしていたら、新居のにおいチェックを終えた友人の柴が突然スイッチON。リビングを全力で駆け抜ける柴ダッシュが炸裂したそうです。

ピカピカのフローリングに、爪のスライド痕。入居初日です。

「タイルカーペット、先に敷いておけばよかった……」と膝から崩れ落ちたあの瞬間が、友人の賃貸柴犬ライフの幕開けだったとか。その話を聞いて思わず笑ってしまいましたが、柴ダッシュの破壊力は知っているだけに同情もしました。

翌日すぐに対策したそうです。

場所 導入したもの 効果
床全面 タイルカーペット(洗えるタイプ) 柴ダッシュの衝撃を吸収。洗濯もできて換毛期に助かる
壁の下半分 腰壁シート 爪のカリカリ痕を完全ブロック
ドア周り 引っかき防止シート 「開けて」の催促キズを防止

床にカーペットを敷いたら、柴ダッシュの着地音も静かになったとのこと。これは階下への騒音対策にもなるので一石二鳥です。

エレベーター問題——10kgを毎日抱っこする覚悟はあるか

友人のマンションでは、共用部では抱っこ必須。契約書にはっきり書いてあったそうです。

友人の柴は約10kg。朝晩の散歩で1日2回、マンションのエントランスからエレベーターを経由して部屋まで抱っこ。腕がプルプルするそうです。しかも本人は抱っこがそこまで好きじゃないので、微妙に体をよじる。この”協力する気ゼロ”の10kgが、じわじわ効いてくるらしい。

内見のとき、エレベーターまでの動線は必ずシミュレーションしたほうがいい、と友人は熱く語っていました。階段の選択肢があるかどうかも大事です。友人の家は3階なので、エレベーター待ちが長いときは階段ダッシュで上がることもあるとか。飼い主のほうが体力トレーニングになっている説は否めません。

騒音対策——チャイムが鳴ると世界が終わる

柴犬は無駄吠えが少ない犬種と言われていますが、「無駄」じゃない吠えはあります。友人の家の場合、チャイムです。

ピンポーンが鳴った瞬間、「敵襲だ!」と言わんばかりにワンワン。宅配のお兄さんが来るたびに小さな戦争が勃発するそうです。遊びに行ったとき実際に目撃しましたが、あの全力っぷりは見事でした。

対策としてやったことはこちら。

  • チャイム音を変更——初期設定の「ピンポーン」からメロディ調に変えたら、反応がマシになった
  • 防音カーテン設置——窓際からの音漏れを軽減
  • 床にクッションマット——足音対策。柴ダッシュの振動も和らぐ
  • 「静かに」のコマンド練習——トイレトレーニングと並行して子犬期から地道に教えた

完全にゼロにはならないけれど、「あの家、犬いるんだ」くらいの存在感には抑えられているそうです。ご近所への挨拶も効果大。引っ越し時に「柴犬を飼っています、ご迷惑おかけします」と菓子折りを持っていったのは正解だったと言っていました。

換毛期事件——黒いスーツで遊びに行ったら帰れなくなった

事件簿の中でも最大級のインパクトだったのが、換毛期の話です。

友人の家に遊びに行ったのが、ちょうど春の換毛期ピーク。玄関を開けた瞬間、柴犬が尻尾を振って迎えてくれたのは嬉しかったのですが、足元を見たらフローリングの隅にわたあめみたいな毛の塊がころころ転がっている。「いま掃除したばっかりなんだけど」と友人が苦笑いしていました。

柴犬はダブルコートの被毛を持っていて、春と秋に下毛がごっそり生え変わります。ブラッシングすると毛玉ごっそり取れて、集めたら小さな柴犬がもう一匹作れるんじゃないかという量。うちの豆柴でも換毛期は大変なので、この気持ちはよくわかります。

問題はここから。その日、自分は黒いパンツで行ってしまったんです。ソファに座って30分ほど過ごしたあと、ふと太ももを見たら——白い毛がびっしり。立ち上がったら、座面の形にくっきりと「毛のない部分」が残っていて、友人が「芸術作品だ」と写真を撮り始める始末。帰りの電車に乗れる状態じゃなくて、コロコロを5分間かけてもらいました。

「賃貸で一番ヤバかったのはエアコン」と友人が教えてくれました。最初の換毛期でエアコンの効きが急激に悪くなり、フィルターを外したら毛がびっしり詰まっていたそうです。備え付けのエアコンだから、退去時にクリーニング費用を請求されるリスクもある。それ以来、月1回のフィルター掃除は欠かしていないとのこと。

友人が編み出した換毛期サバイバル術がこちら。

頻度 やること
毎日 ブラッシング。換毛期は朝晩2回。「もう出ないだろ」と思ってからが本番
週2〜3回 掃除機+コロコロで部屋全体の毛を除去。来客用コロコロも玄関に常備
月1回 エアコンフィルター・換気口の掃除。賃貸の備え付け家電を守る
換毛ピーク時 アンダーコート用ブラシで集中ケア。取れた毛を見て毎回驚く

ブラッシング後にスッキリした顔でこちらを見上げてくる柴スマイルを見ると報われる、と友人もよく言っています。あと、友人の家を訪問するときは明るい色の服で行くことを学びました。

換毛期の詳しい乗り越え方は柴犬の換毛期対策にまとめています。

退去費用の恐怖——壁に残った「開けて」の爪痕

友人が一度、腰壁シートを貼り忘れていた洗面所のドア枠を見せてくれたことがあります。下から20cmくらいの高さに、細かい引っかきキズがびっしり。柴犬が「ここ開けて」と前足でカリカリやった痕です。

「これ、退去時にいくら取られるんだろう」と友人が遠い目をしていました。ドア1枚の交換費用を調べて青ざめたらしく、その翌日には残りの全ドアに引っかき防止シートを貼ったそうです。

この一件があったからこそ、友人の「入居初日にやるべきこと」リストには説得力があります。

対策 友人の実体験
部屋全体の写真撮影 壁・床・建具をくまなく撮って日付入りで保存。もとからあったキズを記録しておくと、退去時に「これはペットのキズじゃありません」と言える
原状回復の範囲を書面で確認 「ペット飼育による損耗は借主負担」と特約にあったので、具体的にどこまでが対象か管理会社に確認した
床と壁の保護を即設置 タイルカーペットと腰壁シート。洗面所のドア枠を犠牲にしてから「初日にやらないと意味がない」と悟った

「洗面所のドア枠は授業料だと思ってる」と友人は笑っていましたが、目は笑っていませんでした。

まとめ——事件は続くが、玄関の「おかえり」で全部チャラになる

友人の賃貸柴犬ライフを振り返ると、入居初日の柴ダッシュに始まり、エレベーターの筋トレ、チャイム戦争、黒い服を白くする換毛期、洗面所ドア枠の犠牲——事件簿は着実にページを重ねています。

それでも友人は「この部屋にしてよかった」と楽しそうに話しています。先日、仕事で遅くなって23時に帰宅したら、玄関で飛行機耳お迎え柴が待っていたそうです。疲れが一瞬で消えたと言っていました。

物件選びで条件を確認し、入居初日に床壁を守り、換毛期にはコロコロを常備する。やることは多いけれど、どれも「この部屋で柴犬と暮らし続けるため」の積み重ねです。

これから賃貸で柴犬を迎えようとしている方、大丈夫です。事件は起きます。でもそのたびに笑える話が増えて、気づいたら最高の賃貸柴犬ライフになっていますよ。

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この記事を書いた人

3歳の柴犬オーナー歴。愛犬を溺愛中。柴犬との暮らしで感じるリアルな「あるある」と、飼い主目線で調べた役立つ情報を発信します。モットーは「柴犬のことは柴犬オーナーが一番わかる」。

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